落語演ってきた「第三回誕生日寄席@仙台市市民活動サポートセンター地下サポートシアター」2025/1/12

午前中、下前田前沖町内会さんの出前寄席が終わってから、移動してこちらの落語会へ。私も出番を頂きましたので。

第三回藍舎都羽・頑張亭たい杜誕生日寄席
一、オープニングトーク
一、藍舎都羽・ふあん★がーる「フリップ芸」
一、時和亭兼成「かぼちゃ屋」
一、若阿若阿亭寝子「合コンはドラゴンクエスト」
〜仲入り〜
一、剋家清生「本膳」
一、頑張亭たい杜「中村仲蔵」
〜仲入り〜
一、出演者総出「コーナー・今年の一文字」
一、ふあん★がーる
一、頑張亭たい杜「鍋草履〜都羽バージョン」
一、藍舎都羽「田能久〜たい杜バージョン」



東北学院大学落語研究会、四年生の同期二人、藍舎都羽さんと頑張亭たい杜君のお誕生日を祝う落語会、第三回目。

ちなみに、コロナ禍挟んで、暫く落研の発表会観に行かれず、久し振りに私が観に行った公演が第一回目の誕生日寄席でした。学生らしい楽しいイベントやってるなぁ、でも暫く観に来ないうちに落研の雰囲気変わったなと、その時は思いました。
あと、その時観たたい杜君の「淀五郎」に圧倒されたのも、もう二年前の話。すでに懐かしい。

主役の二人を祝うコーナーが盛沢山、出囃子もバースデーソング、普通の落語会では無かった(笑)
展開は、誕生日会というよりは二人の結婚披露宴に近い。


客席はほぼ満席。反応も良くて、とても温かいお客様。楽屋落ちみたいなネタにもしっかり反応して付いてくる。偉いもんです。

各感想など。

ふあん★がーるさんというのは、元石巻住みます芸人の方。私は初めて。海老のネタ、面白かったなぁ。神奈川から駆け付けて下さったそうです。

時和亭兼成君は落研のOB。私より五つ下くらいになるのか。久し振りに彼の落語観ましたけど、現役の時とあんまり変わってない、太々しいほどの貫禄と大間。「かぼちゃ屋」も何度か観た覚えがあり、懐かしい。


寝子さんは自作の噺だそうです。良くウケてました。

たい杜君は、以前から演りたかったけど手が出せなかったという「中村仲蔵」。ここで一気に会のピークが来たような、そんな風に感じました。サゲた後の万雷の拍手。素晴らしい。


中で面白かったのは、最後の二席。それぞれの持ちネタに、お互いを登場させて改作したもの。ウケたウケた。

たい杜君の「鍋草履」は、仙台から東京まで都羽さんが芋煮持ってこいと命令する展開。以前より都羽さんというのはジャイアンな御方だというのは伺っておりましたが、そういう関係性を下敷きにしたものか。劇中のたい杜君の台詞は都羽さんに対して常に敬語、リアリティを感じる。
途中、三年生の三中亭優楽君も噺の中に登場するのだけど、この優楽君の真似も上手くて面白かった。物真似上手は芸上手と思う。

ゾワッとしたのは、トリで都羽さんが出る時。
私は客席後ろで観ていましたが、最初出の拍手が起こらず、でもたまにある事で「ああ、流石にお客さんも長丁場(既に開演から三時間近く)で疲れてしまったか」と。思っていましたら、恐らく「マズイ」と感じたソデで控えていた演者や、後ろで音響操作してした落研の子達が全力で拍手して、お客さんに拍手を促していて。直前にジャイアンな都羽さんを彷彿するようなネタを観たせいもあるのか、普段から彼女の機嫌を損ねないように立ち回っているのだろうかと勝手に想起してしまい、その周りの連中のリアクションを見てゾワッとしてしまいました。
ネタの「田能久」は、こんなにたい杜君に置き換えるとハマるのかと、その着眼点に感心させられました。芝居好き、母親想い。ピッタリ。ただその表現が、芝居バカ、マザコンとなると(笑)。たい杜君のお母さん客席に居たはずだけど大丈夫だったのか。たい杜君のご家族は発表会では必ず最前列に陣取ってずっと撮影しているというのは今の落研の名物(?)なので(それが良い事かどうかはさて置き)、知ってて演ったということか。でも私はとても面白かったし、笑わせて貰いました。

おまけ、都羽さんでは帰宅してからもゾワッとした事が。私カメラで撮影してたんですが、画像確認したら高座の都羽さんの写真全部目瞑ってた。連写で撮ったりもしてたのに、なんでだ?


私の反省。
まず平場のトークは駄目。苦手どころじゃない、緊張して喋れない。落語演る時には眼鏡外してるのだけど、眼鏡掛けて人前に出ると全く勝手が違う。眼鏡掛けたままだと「剋家清生」じゃなく、素の自分でしか居られない。着物着て、眼鏡外して、自分の出囃子で出て、座布団の上に正座して、それを経て「剋家清生」に変身しているのだと分かった。

ネタは、直前まで何演るか迷って「本膳」に。
午前中三席演ったばかりだし、他にも準備していた噺もあったので、落語については良い感じに臨めました。
結果的には、何演ったとしてもたくさん笑って頂けたと思います。前の演者がお客さんちゃんと起こしてバトンを繋いでおり、仲入り休憩後でまだ笑う体力のあるお客さんばかり。客席もほとんど埋まっていて、また今日のこの落語会の性質からか楽しもう・笑おうという雰囲気が充溢しておりコンディションも良い。共演者やお客様にすっかりお膳立てして頂いて、楽しく気分良く落語演らせて頂きました。
ただ、やはりこちらでもお吸い物をすする「ズーッ」という音は出なかった。これだけ残念。

新年最初の高座の一日は、とても濃厚で充実、でも結構疲れた一日でした。

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