落語観てきた「第五十九回福島わくわく寄席@西澤書店」2025/5/18
本日はお隣福島県まで足を伸ばしてきました。
今日は気温が上がり夏日。福島は初夏どころか真夏の様相でした。
仙台新撰落語会の仲間でもある裁落亭とんぼさんが出演する、第五十九回福島わくわく寄席を観てきました。
こちらは福島市を中心に活動しているアマチュアの落語会です。
毎月必ず公演をされてきて今回で五十九回目。これは凄い事です。五十九回目にして初めて観に行けました。
会場となっているのは福島駅そば、西澤書店という街の本屋さん。
以前は福島駅前のアオウゼや他の施設でも開催してきたようですが、ここ最近はこちらで定着しているそうです。
何故本屋さんが落語会の会場? 疑問に思いながら到着してみると、本屋さんの二階がイベント用スペースとして貸し出されているのでした。
とんぼさんに伺ってみると、この場所は以前は本屋さんの漫画コーナーだったとの事。売り場の縮小でここは空になり、一部が事務所・残りのスペースを会議やイベント等に貸出すための場所として開放されているのだそうです。
店内の掲示にはこのように↓
使用例に「落語会」とある。よほど馴染んでいるのでしょう。
ただ、毎年春先の教科書販売の時期になると、この場所はお店が使うそうなので、その時期だけは借りられないんだそう。
本屋の二階で落語会、なかなか良いですね。
ただ、吹き抜けになっており、一階の書店エリアと二階の貸しスペースは遮る物が無いため音は筒抜け。書店側から音が入ってくることは滅多にありませんが、上で落語会やってる時の音は下に響くでしょうね。
会場に到着し、とんぼさんにご挨拶。
この会を企画している楽しく亭ツイ輝さんは、約十年前にお会いして以来。
初音家音丸さん、江原亭たれ助さんは初めてお目に掛かります。
番組はこのような感じ↓
一、楽しく亭ツイ輝「紙入れ」
一、裁落亭とんぼ「脳に効く早口言葉」
一、初音家おと丸「端唄」
〜仲入り〜
一、江原亭たれ助「百年目」
お客さんは十七名。ご常連が多いというのがとても良く分かる雰囲気。こういう落語会は演りやすい、羨ましくなります。
ツイ輝さん「紙入れ」、久し振りに掛けると仰っていました。落語演るのが楽しいというのが伝わってきます。
とんぼさん、本日は落語ではなく、フリップを使った早口言葉漫談。
脳トレのため取り組まれているという早口言葉、これを会場の皆さんと唱和しながら、笑いを取り入れていく高座。
元ネタにしているのは、こちらの西澤書店さんで購入したという早口言葉の本。脳トレに良いという事で本の情報を仕入れ、ネット購入ではなく町の本屋さんで買うというポリシーは共感出来ます。
「下の書店の、この辺りに配架されてますのでご購入される方は是非」その言葉に誘われ、仲入りで早速私も購入しました。
とんぼさんが購入されたのよりワンランク難しいスパルタ編。
これは落語の訓練にもなるしネタに使えそうですね。
正直、一発目では上手く喋れずカミカミ、思わず笑っちゃう。早口言葉、言えなさすぎて楽しいな。
おと丸さんは三味線の演奏と歌。しっとり色気のある高座で素敵です。
「隣県よりお越しのお客様がいらっしゃいますので、せっかくですのでお土産に」と、福島の民謡を演奏して下さいました。お客さんも一緒に合唱、粋な計らいに感激です。
たれ助さん「百年目」。マクラで「上方と江戸のバイリンガル」「今日はどっちでいきましょうか…」と仰られ、初め意味が分かりませんでしたが、ハネてからお話伺って驚きました。上方言葉と東京言葉、両方使い分けられるんだそうです。
お生まれが神戸で、そのため上方言葉はネイティブ。長く東京でお仕事されてきたので東京言葉も使える。ごちゃ混ぜになりそうなもんですが、きちんと使い分けられるんだそうです。
本日の「百年目」、これも上方落語版と東京落語版、両方いけるんだそうです。本日の「百年目」は上方版。実際聴いていて、言葉が混ざっていると思われるような箇所は無かったです。なので、終演後バイリンガルと伺って大変驚きました。こんな人が居るんですね。
味があって、笑いもしっかり起こって、とても良い「百年目」。四十五分の長講でしたがそれを感じさせない高座で凄いと思いました。
たれ助さん、中学生の頃から落語を演っておられ、東京では練馬で社会人落語の会を立ち上げて活躍、最近福島に移住されたとの事。こんな方が東北におられるんですね。他の落語も是非観てみたい。
終演後、ツイ輝さんが誘って下さり、喫茶店でノンアルコールビールで乾杯。皆さん車で来られており、また私はこれから電車で一時間半かけて仙台まで帰らなきゃならないので。
この際、こちらのお客様で、今仙台花座で開催している講談教室に通ってらっしゃる方ともご挨拶させて頂きました。
花座の講談教室には、仲間の可亭左悪さんが通ってますので、勿論ご存知のご様子。不思議と縁が繋がりますね。
とんぼさんのホームグラウンドで色んなお話をさせて頂き、演芸の世界に浸れ、とても良い休日を過ごさせて頂きました。
↑開演前にパチリ。メクリ持ってるのがツイ輝さん。急いで記念撮影したもんで帯が(笑)
高座に上がっているのがたれ助さん。その隣がおと丸さん。
この高座、木製の箱型になっており、過日お亡くなりになられたふくしま素人落語の会の代表・みそ家笑遊さんの手作りなんだそう。傷んだところは手直ししながら大事に使われているんだそうで、そういう気持ちがとても素敵。
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