落語演ってきた「出前寄席・港南町内会様敬老会」2025/9/24

本日は宮城野区蒲生にある港南町内会様の敬老会にて出前寄席でした。

この出前寄席は、こちらの町内会の役員の方が仙台新撰落語会を見付けて下さって実現したものです。
この方が地域のイベントの出し物で何か良いネタは無いかと探しており、たまたま仙台新撰落語会のホームページを見付けて下さり「どんなものか試しに観に行ってみよう」と我々の落語会にわざわざ足を運んで頂いたのです。
今年になってから仙台新撰落語会のホームページを私清生が作成し管理しているのですが、いやいや、作って良かった!
公演情報が載ってるだけのごく簡単なものなんですけどね。作った甲斐があります。

打合せ進めさせて頂く中ひしひしと感じたのは、こちらの地域の皆さんがこうしたイベントに積極的であるという事。
当日会場に伺ってみてそれが確信に。会場の準備をされていたスタッフの皆さんから感じるのはポジティブな「イベントを盛り上げよう」という雰囲気。そして「今日はたくさん笑って頂けるだろうな」という予感。
あちこちの町内会さんに伺ってますとこういうのはある程度分かるようになります。

落語会、蓋を開けてみるとやはり大盛り上がり、お客様大爆笑。大成功の出前寄席となりました。

地域の敬老会ということで、下は六十代半ば、上は九十代半ばくらいの地域のお年寄りの方々約三十五名にお集まり頂きました。
約二十畳ほどの集会所の中お客様ぎっしり。我々演者側の表情も見やすく、マイクも要らず地声で聴きやすい、最適な環境でした。

落語会、番組はこのように↓

一、親夜亭目ぼそ「道具屋」
一、剋家清生「たらちね」

本日は仙台新撰落語会の親夜亭目ぼそさんと共演でした。


目ぼそさんは兎に角喋りだしたら止まらない、まさに口から生まれてきたような人。
現地入りした途端町内会のスタッフさん達を前に色んなお喋りが止まらない。自分の町内会のあれこれやら自分の病歴の話やらアマチュア落語とはなんぞや、とか。初めて会う人は正直面食らうでしょうね。今日も面食らってました。私はもう慣れっこなんで麻痺してましたけど、そうか、初めての人は面食らうかと認識を改めました。
基本人の悪口は言わず相手の良いとこ見付けてそこをマシンガントークで滅茶苦茶に褒めてくるので、慣れると愉しい方です。
先週鶴ケ谷の出前一緒に行った時には裏方だったのですが今回は出演なので、エンジン全開でした。

目ぼそさんは「道具屋」。困った時の「道具屋」ですね。困ってなくても、すぐ演れて結果も出やすい噺。

ちなみに私の場合は「つる」「本膳」あたり。
山川短志さんだと「やかん」。
可亭左悪さんは「十徳」かな。

マクラはお馴染み楽天の話題から。地元共通の話題でまずお客さんを掴んで行きます。
あとは、目ぼそさん今年で七十八歳なんですが「今日は私のクラスメートくらいの方々ばかり」という同世代トーク。こういうのは年取らないと出来ないから羨ましいと思います。
目ぼそさんはビシッと聴かせる口調や声質かな、と思います。
開口一番で出で頂き、まずは落語を観るという雰囲気を作って貰いました。


次は私「たらちね」。
最初目ぼそさんが雰囲気作ってくれたので、後はそれに乗っかるだけで良かった。
「親夜亭目ぼそ」という個性の強い方が前だったので、マクラは少し長めに振ってみました。
「たらちね」は本当良いネタ。大学一年生の時覚えた、私の初めての落語が「たらちね」。一時期演らなくなったりもしましたが、ここ何年かで復活させて一番手応えある噺かも知れない。
初高座のネタという事で一番付き合いの長い噺だけに安心感があって、すぐに噺の絵が頭の中に浮かぶ。言い立てはさらわなくてもスラスラ出てくる。頼もしいし、これからも頼りにしたい演目。
今日はお客さんの反応がとても良く、また前の目ぼそさんがちゃんとお客さん起こしてくれたので、滅茶苦茶にウケました。「たらちね」史上一番ウケたかも知れない。

とにかく爆笑の連続でしたが、この火種を作ってくれたのは前に上がってくれた目ぼそさん。会を盛り上げてくれたのは反応良く前のめりに楽しんで頂いたお客さん、そしてこの場を作り上げてくれたスタッフのみなさんのお陰。
色んな方々のお陰で最高に楽しく幸せな時間を過ごせました。



今日お越しのお客さまとお話させて頂く時間もあったのですが、中に、六代目三遊亭円楽さんが毎年開催していた蔵王町のゲートボール大会に参加されていたという方がいらっしゃいました。
六代目なので、先の円楽さん(元楽太郎)ですね。六代目はゲートボール愛好家というのはなんとなく伺っておりましたし、また蔵王町で大会を開催しているらしいというのも何となく知ってました。
調べてみたら蔵王町のホームページに書いてました。第一回目の三遊亭円楽杯というのが開催されたのは二◯一三年秋。毎回ゲートボールの大会の後に落語会が付いている、という催しのようです。
六代目が亡くなられた後に一度追悼大会が開催されたそうで、それ以降は蔵王町では大会はやってないとの事です。
色んなお話伺えて、こういうコミュニケーションがあるのが出前寄席の楽しいところ。

また、うちの落研のOBの忠々亭多幸(ちゅうちゅうていたこう)さんと同じ職場で、今その職場のOBの方が集まる趣味サークルに参加されているという方にも出会いました。多幸さんとは今そのサークルで一緒に活動する仲なんだそう。
その趣味サークルで今年の春? に現役の学生さんを呼んで落語会をやって頂いたんだそうです。その時はたぶん多幸さんがアテンドして学生さん呼んだんでしょう。
今年の秋に落研創立六十周年の記念落語会が開催されるのですが、その宣伝チラシを本日持参し、皆さんに配らせて頂いておりました。
そのチラシを手に「落研の皆さん応援したいから、今日頂いたチラシをサークルに持って行って、皆で行こうって宣伝しますね!」と仰って下さいました。
これは本来多幸さんがその趣味サークルで宣伝するのが筋なんでしょうが、その方のほうが頼りになりそうなので、伏してお願い致しました。



落語の後はお昼ご飯ご一緒させて頂き、皆さんの輪に入れて貰いました。
落語やってて嬉しいのはこういう晴れの席に呼んで頂ける事。これが楽しみの一つであります。

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