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講談観てきた「神田松麻呂・神田鯉花 寛永宮本武蔵伝連続読み@花座」2025/10/11

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本日は花座へ、講談を観に行ってきました。 神田松麻呂さんと神田鯉花さんのお二人による寛永宮本武蔵伝俥読みの会。 二日・四公演に分けて全十七話を読み切るという、兎に角ギュッと詰め込んだ濃厚な二日間。 「山田真龍軒」は神田伯山が松之丞時代の頃にテレビで目にしていたし、花座に通うようになってからは松麻呂さんで「吉岡治太夫」「熱湯風呂」を観ることも出来た。でも他のお話は観たこと無いので、今回楽しみにしていました。 楽しみにしていたのですが、あいにくこの日のこの回しか観に行けなかった。この日の午前中は落語を楽しむ会貝ヶ森のお稽古会。翌日は仕事。十月は色々予定があり希望のお休み取れなかった。 なので、よりこの回を楽しもうと意気込んで足を運びました。 松麻呂さん、相変わらず毒っけのあるマクラ。でも愛嬌もあるからそんな気にならない。毒ばかりでも無いし。「あれで上手ければ気にならない…」は全くそうだ(笑) 初めて観た「竹ノ内加賀之介」。湿布の貼りあいをする話、なんじゃそら感がとても楽しい。寛永宮本武蔵伝は滑稽味が強いとマクラでも仰ってたのですが、これは馬鹿馬鹿しくて楽しい。 鯉花さん、少しマクラが不慣れな感じも受けましたが、楽しく拝聴。山登りの話とか松鯉先生とのやり取りとか。 師弟の感じが大好きだという「吉岡治大夫」その雰囲気が伝わってきました。師匠の神田松鯉先生が大好きなんだろうなと感じた一席でした。 この俥読みの会、一公演しか観に行けてませんが、二人交互に観る事で飽きがこないと感じました。これは面白い発見。同じテイストの物語を一人からずっと聞かされるより、演者が変わる事で味わい方が変わって、ずっと観ていられると思いました。 以前STVラジオの松麻呂さんの番組に鯉花さんが出た時、今は仲良しになった(?)けど、前座時代は酷い関係だったご様子。番組聞いてて「これ大丈夫なのか?」と心配になるくらい。でも今は良い関係だそうで、仲悪かったら二人会なんか出来ないですもんね。 今日の客層としては男性客多め。そんな面白いこと言ってなくても笑う、でも過剰でないので悪い感じしない。良い雰囲気の会でした。 後で聞いたら東北落研OBの熱造くんも居たらしい。後日この会感想伺ったら私と違う印象だったようで、でもこれもまた面白く勉強になる。 土日休みの仕事してたほ...

落語観てきた「錦秋ゑびや寄席 三遊亭兼好独演会」2025/10/3

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本日は塩釜まで、三遊亭兼好さんの独演会を観に行ってまいりました。 こちらのゑびや寄席、塩釜で定期的に落語会を開催するようになったのは、東日本大震災の時に兼好さんが落語をしに来て下さったからだそうです。 毎年秋のこの時期に独演会が開催されており、私は昨年初めてこちらの兼好さんの会に足を運ぶことが出来ました。 平日(金曜日)の昼間の会ですと、カレンダー通りの勤務をされている方はなかなか来られないと思います。 私はシフトで毎月休みが変わる仕事なので平日の休みもある、なので観に来られます。 昨年は午前中健康診断の予約が入ってて、午後からであれば観に行けるというのが判ったので急いで予約した覚えがあります。 今日も正直観に行けるかどうか分からず、九月末に十月のシフトが分かって、たまたまこの日がお休みで、そこで急いで予約の連絡を入れました。 かなりギリギリセーフだったようで、私の予約番号がちょうど百番でした。 今日のこの落語会前日、宮城県内では急な大雨で、多賀城や中野栄あたりで冠水する事態になっており、塩釜もそれなりに影響があったようです。 その嵐がちょうど去った翌日の落語会。秋晴れで過ごしやすく、でも少し歩くと汗ばむ程度の気候でした。 早めに塩釜に到着し、まずは鹽竈神社へ参詣。ちょうど七五三シーズンだからか、おめかしして親子連れが何人か居ました。 その後、会場の旧亀井邸へ向かったのですが、 会場、場所がイマイチ分からず最初少し迷った。鹽竈神社の参道脇にあったんですね。 会場は一階の広間。自由席ですが予約番号順でのご案内とのことで、一旦二階の部屋に通されて待機。私は百番なのでだいぶ後。私の番が来る頃にはもう会場ギッシリ。でも運良く前の方の席が空いてたので割と見易い所に座れました。 兼好さん、マクラで「難民船のような」と仰ってましたがまさにその通りというような詰め込み具合。でもその分熱気が伝播しやすい感じで、大いに盛り上がりました。 恐らくお客さんは毎回楽しみにしているような人が多いのでしょう。兎に角反応が良いし、兼好さんの落語が楽しみでしょうがないといった雰囲気。兼好さんを信頼しきっていて後は身を任せるだけ、みたいな。 演目はこちら、前座さん無しで三席みっちりで...

落語観てきた「東北学院大学落語研究会・学外笑語寄席@仙台市民活動サポートセンター地下」2025/9/28

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仙台は秋晴れ、良い陽気の中、本日は後輩の発表会を観に行ってきました。 番組はこのように↓ 一、喜道修生(きどうしゅうせい)「子ほめ」 ★初高座 一、右桜亭左桜(うおうていさおう)「熊の皮」 ★初高座 一、圍智家城輔(いちやじょうすけ)「元犬」 ★初高座 一、楽進亭瑠嘉「笠碁」 〜仲入り〜 一、前座・二つ目・真打ち昇進披露口上 一、翼見亭思緑(よくみていしりょく)「初天神」 ★初高座 一、裸足家元太郎「長屋の花見」 一、渡来庵杜来「大工調べ」 ビラは四年生の炊立亭土鍋さんが、今回初めて作ってみたんだそうです。 私の時は落研内に広報部という部署があり、その担当者が寄席文字を書けるよう練習して、メクリやポスター、チラシ等作成していました。今はなるべく皆が寄席文字書けるように練習してるようです。 本日初高座の一年生が四名。 喜道修生くん「子ほめ」マクラ緊張されてましたがちゃんとウケて、噺に入ったら堂々と口演して、ちゃんと今日に向けて作ってきたというのが感じられる。 竹さんとこの赤ちゃん褒めてしくじる件、「先年亡くなったおじいさんに似て…」「爺さんそこで寝てるよ」「じゃあお婆さん」その後、良いクスグリが入ってました。古典落語に入れて違和感無くしっくりくる良いクスグリ。お手本にした音源にあったものか、それとも自分で考えたのか。 右桜亭左桜さん「熊の皮」表情豊かで明るい高座、噺に引き込まれます。 亭主を尻に敷くおかみさんと尻に敷かれる亭主、くっきり描いていてキャラが立っており分かりやすかった。 圍智家城輔くん「元犬」ちゃんと落語の間になっていた。マイルドな語り口、笑顔が良い。 翼見亭思緑くん「初天神」仲後という出番の良さもあって良くウケてました。 着物もちゃんと着こなしていて高座姿が綺麗。 途中、客席でスマホの着信音が鳴ってしまいましたが、さして動ぜす噺を続けてましたがこれも偉い。 皆さんからは練習の成果をたくさん感じられた、どれもとても好感の持てる高座でした。完成度も高かったのではないでしょうか。 今後の飛躍に期待です。 口上は笑い多めで楽しい。こういう場面で演者の人となり・キャラクターがお客様にも伝わり、より落研の皆を親身に感じて貰えると思うので、この形はとっても良い。より多くの落研ファンを作っていくのに、こういうのは欠かせない。 こぐま君はこの披露目...

落語演ってきた「出前寄席・港南町内会様敬老会」2025/9/24

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本日は宮城野区蒲生にある港南町内会様の敬老会にて出前寄席でした。 この出前寄席は、こちらの町内会の役員の方が仙台新撰落語会を見付けて下さって実現したものです。 この方が地域のイベントの出し物で何か良いネタは無いかと探しており、たまたま仙台新撰落語会のホームページを見付けて下さり「どんなものか試しに観に行ってみよう」と我々の落語会にわざわざ足を運んで頂いたのです。 今年になってから仙台新撰落語会のホームページを私清生が作成し管理しているのですが、いやいや、作って良かった! 公演情報が載ってるだけのごく簡単なものなんですけどね。作った甲斐があります。 ちなみにこちら→ https://sendai-shinsenrakugokai.crayonsite.net/ 打合せ進めさせて頂く中ひしひしと感じたのは、こちらの地域の皆さんがこうしたイベントに積極的であるという事。 当日会場に伺ってみてそれが確信に。会場の準備をされていたスタッフの皆さんから感じるのはポジティブな「イベントを盛り上げよう」という雰囲気。そして「今日はたくさん笑って頂けるだろうな」という予感。 あちこちの町内会さんに伺ってますとこういうのはある程度分かるようになります。 落語会、蓋を開けてみるとやはり大盛り上がり、お客様大爆笑。大成功の出前寄席となりました。 地域の敬老会ということで、下は六十代半ば、上は九十代半ばくらいの地域のお年寄りの方々約三十五名にお集まり頂きました。 約二十畳ほどの集会所の中お客様ぎっしり。我々演者側の表情も見やすく、マイクも要らず地声で聴きやすい、最適な環境でした。 落語会、番組はこのように↓ 一、親夜亭目ぼそ「道具屋」 一、剋家清生「たらちね」 本日は仙台新撰落語会の親夜亭目ぼそさんと共演でした。 目ぼそさんは兎に角喋りだしたら止まらない、まさに口から生まれてきたような人。 現地入りした途端町内会のスタッフさん達を前に色んなお喋りが止まらない。自分の町内会のあれこれやら自分の病歴の話やらアマチュア落語とはなんぞや、とか。初めて会う人は正直面食らうでしょうね。今日も面食らってました。私はもう慣れっこなんで麻痺してましたけど、そうか、初めての人は面食らうかと認識を改めました。 基本人の悪口は言わず相手の良いとこ見付けてそこをマシンガントークで滅茶苦茶に褒め...

講談観てきた「神田紅純・三遊亭あら馬 巳年の競艶会」2025/9/19

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花座へ講談と落語を観に行って参りました。 神田紅純・三遊亭あら馬 巳年の競艶会、十四時の部。 お目当ては神田紅純さん。 以前、花座の五月の定席のほうで拝見し、とっても好きになってしまった。 その時拝見したのは「越ノ海」。主人公の越ノ海勇蔵の純真無垢・溌剌とした姿が目の前に浮かんで、心が動かされて思わず泣きそうになってしまった。 なので今回の花座の会は楽しみにしておりました。 最初トークコーナーがあり、それによると紅純さんお一人の会では不安があり、同い年・近い期間に前座修行もした仲のあら馬さんとの二人会という形になったんだそうです。 番組はこのように↓ 一、三遊亭あら馬「初音の鼓」 一、神田紅純「背割政宗」 〜仲入り〜 一、神田紅純「熱湯風呂」 一、三遊亭あら馬「品川心中」 あら馬さんは初。 毒っ気と圧力で押していく感じの高座。 噺はドタバタしていく所が面白かった。特に「品川心中」は、大ネタだけど、そうかこんな気軽で愉しいドタバタ劇なんだと改めて認識。 お目当て、紅純さん。 一席目は「背割政宗」。初めて観るお話。講談は初心者なので、こうして初めて観るお話がたくさんあります。なので毎回新鮮な気持ちで楽しめています。 刀鍛冶の名工として名高い政宗の幼少期の物語。とんでもない児童虐待の話、当時の時代背景や価値観を元にした物語なので一歩引いて見ると引いちゃいそうなんだけど、テンポ・力でグイグイ引き込まれた。 紅純さんのお演りになる純真な少年がたまらなく良い。ジャンプの王道を行く少年漫画の主人公みたいな。 二席目は寛永宮本武蔵伝のうち、「熱湯風呂」。これは花座で神田松麻呂さんで拝見したことのあるお話。 紅純さんの「熱湯風呂」もとても楽しかった。前の「背割政宗」とは一転してコミカルで、こういうお話も楽しく聴かせてくれるのかと関心しきり。 楽しく刺激も頂けた二人会、大満足でした。

落語演ってきた「出前寄席・中山吉成茶話会」2025/9/18

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本日は中山吉成の茶話会にて出前寄席でした。 こちらは落語を楽しむ会貝ヶ森の嵐々亭嵐乱さんのご縁で実現した出前寄席です。 こちらの茶話会で落語会があるのは本日で三回目。 初回私も参加させて頂いたのですが、この時は前説で落語の楽しみ方講座をさせて頂き、私は落語は口演せず。落語は、落語を楽しむ会貝ヶ森のメンバーが出演という形でした。 二回目は、嵐乱さんと、同じく落語を楽しむ会貝ヶ森の呑み亭一芯さんの二人会形式で。 本日の三回目にして、私初めて落語を披露させて頂きました。 この茶話会は地域のご高齢の方が対象。本日は生憎の雨模様のためかいつもより参加者が少なかったようですが、それでもそれを感じない、反応の良いお客様ばかりでした。 本日は嵐乱さんと二人で。番組はこのように↓ 一、剋家清生「旅行日記」 一、嵐々亭嵐乱「寿限無」 一、剋家清生「猫の災難」 今日は我々の落語の前に、軽体操のレクリエーションが入りました。 身体動かして拍手の練習なんかして、我々の落語を万全の体制で観るためにやって頂いたような。 お客様から「お馴染みの古典落語が観たい」とリクエストがあったようで、嵐乱さんはそれに応える形で「寿限無」を。 「寿限無」は嵐乱さんが最初に覚えた落語。すっかり手の内に入っている。 途中、場の雰囲気を読んでお客さんに寿限無の言い立てを一緒に行ってもらうという入れ事もして、これは飛び道具的なやり方かも知れませんけど、この場では効果的でした。お客さん飽きさせずに、しっかり笑いも取って素晴らしい高座でした。 拝見していて、嵐乱さんの穏やかでマイルドな語り口はとても聴きやすいんだなと改めて実感。終始笑顔で愛想も良い、これは大変な武器です。 私は一席目「旅行日記」。一席目で演る噺じゃないなと思ってはいたのですが、今この噺をなるべく掛けて固めていきたいと思っていますので、思い切って演らせて頂きました。 二席目どうするか迷ったのですが、嵐乱さんの時の様子を見て「猫の災難」。 このネタは優しい良いお客さんの時じゃないと演らない(というか、出来ない)と自分で決めてる噺。演ったのは一年ぶり。 大好きな噺なんですけどね。自分で喋ってて「下手だなぁ」と思いながら、冷や汗かきながらなんとかサゲまで。 私の見立て通り、優しい良いお客さんで...

落語演ってきた「出前寄席・鶴ケ谷一丁目西町内会様」2025/9/15

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本日は鶴ケ谷一丁目西町内会様にて出前寄席。地域の敬老の催しに呼んで頂き、余興で落語を披露して参りました。 こちらは昨年もお声がけ頂き、今回が二回目。裏が返るといって、これは本当に有り難い。 今回は仙台新撰落語会のメンバーで伺いました。 番組はこのように↓ 一、剋家清生「転失気」 一、可亭左悪「金明竹」 出演は私と左悪さん。裏方で目ぼそさんも参加してくれました。 こういう時裏方で参加してくれる仲間が居ると落語に集中出来るのでとても有り難い。 目ぼそさん「自分『裏方』って大好きなんだ、演るより裏方のほうが良いかも」 普段のマクラたっぷり・ニコニコと楽しそうに高座に上がるお姿からはとても想像出来ないお言葉ですが。 でも自分の出番が無くても当日参加しようという、この気持ちは有り難いし嬉しい。 出囃子を操作してくれる目ぼそさん↓ まず一席目の私は「転失気」。 マクラもっと喋れば良かった。準備不足でした。 直前になって「あれ? 前回こちらに来た時マクラで何喋ったっけ?」となり、とりあえず今年になってから仕入れた小ネタをマクラに振る。 毎回マクラで喋った内容は帳面につけてるので、二回目・三回目に伺う場所では前回と被らないようチェックしてから臨んでいたのに、今回はうっかりそれを忘れてしまった(帳面は無くすと大変なので持ち歩かず自宅管理)。こういう些細な事の準備もちゃんとしないと慌てちゃって、落ち着いて高座に臨めません。 もうちょっとマクラのボリュームあった方が反応も良くなったんじゃないかと反省。 噺のほうは、なるべく丁寧にゆっくりと。開口一番で雰囲気作りは出来たかな、という感じ。 左悪さんは「金明竹」。トントンと軽快に。お客様にウケてましたので、私も安心。 前回もそうでしたが、今回も我々落語の後に津軽風三味線の岡崎秀明さんがご出演。花座の色物でお馴染みですね。 目ぼそさんを交えての出前寄席というのは、コロナ禍以降は初めて。目ぼそさんフットワーク軽いからしょっちゅう一緒に出前寄席に出かけてました。目ぼそさん居ると賑やかになるんで、久し振りにその感じで出前寄席に伺えて、楽しい休日でした。